「キタイギタイ」ひびのこづえ展―生きもののかたち 服のかたちー

江戸時代の町屋と酒蔵が隣接し様々な形を合わせて9つの展示空間を持つ美術館に作品数300点を超えた「キタイギタイ」をテーマに個展を開きました。

過去から現在までのデザイン画を書き留めている原画ノート、国をテーマに制作した衣装と写真を合わせオリジナルのハンガーラックに展示した作品。身体の内臓をイメージした衣装や細胞の衣装を展示し、ダンサーの森山開次を招き、その衣装を身につけて即興で踊るパフォーマンスは身体と服の関係をリアルに見せる事が出来ました。一階と二階を繋ぐ吹き抜けには全長9メートルの草木のドレス、日本庭園を眺められる広いガラス面に白い穴あきの緞帳で風景を作品として取り込むインスタレーションを施し、他に作品集「skin」の写真と衣装、
あたかも虫の標本箱の様に服を不思議な生物に見立て沢山のサイズの違う箱に閉じ込めた空間。映画「MISTY」舞台「カノン」の一見日本的な衣装を町家の空間に並べ、隣接する現存最古の酒蔵では野田秀樹作・演出の舞台「パイパー」の衣装、約70着を写真と合わせてインスタレーションしました。また併設している伊丹ジュエリーカレッジとコラボレーションしたアクセサリーも発表し、メイドインジャパンに拘った地方の企業との商品開発も紹介し1点もののシャツやスカートにバッグ等展示販売し、見るだけの美術館の常識を変え全ての作品を購入できる展覧会になりました。

伊丹市立美術館・工芸センター・伊丹郷町館にて 2009年7月25日〜9月23日

「キタイギタイ」ひびのこづえ展―生きもののかたち 服のかたちー

町の合併に伴い、はるひ町最後の展覧会の依頼を受け既に決まっていた伊丹市立美術館との同時開催になりました。この地とは愛知万博で開会式の子供達の虫の衣装をデザインした事も大きなきっかけでしたが子供の頃一時期を過ごした稲沢と隣町だったことも不思議な縁でした。のどか過ぎる田園に囲まれた小さな町の美術館と伊丹とを結びつけるテーマは虫でした。会場を入るとカラフルな2階建てテントが向かえ、奥にはNHK「にほんごであそぼ」や「からだであそぼ」の衣装、二階の広いガラス面には風景を描いた透ける緞帳を背景に愛知万博の虫の衣裳を展示しました。メインの空間いっぱいに虫や動物や様々な生物をイメージしたコスチュームと別の生物の顔をミックスさせ新しい不思議な生物を展示しました。展示衣装にはデザイン画と身につけた写真を合わせ誰もが着る事をイメージできる工夫を。最終日にはダンサーの近藤良平さんが展示してある生物の衣装を即興で次々着替えて踊るパフォーマンスに人と服との関係をライブで体感でき、その後、愛知万博の虫の衣裳を町の子供達が身に着け参加した全ての人達と近藤さんと屋外で体操をする、はるひ町のさよならイベントで幕をとじました。

はるひ美術館にて 2009年7月18日〜9月13日

「2LDK星」ひびのこづえ展

2LDKの言葉には日本の住宅事情を象徴するイメージがあります。
事務所はまさに2LDKですが、ここから生まれた物達を、一度、全部広げる展覧会をやって見ようと思いました。
作り続けているオリジナルのシャツやスカートに、衣装を仕立て直したり余った布で作るバッグ等140点余りに加え、長い年月をかけて開発された様々な商品の品々が混沌と置かれた空間を作ろうと試みました。
外光の入るガラスの壁一面には、透ける生地をベースに風景を描き光に表情を変えるカーテンを吊り、工業製品の家具に、もう一度手作りの部分を加えオリジナルに仕立て直しリビングやキッチン、バスルームの空間を作ってみました。
会期中にはエコバックのワークショップや
森山開次さんによる内臓をモチーフにした服を身につけるダンスパフォーマンスを開催しました。

ギャラリーエークワッドにて 2008年11月14日〜12月25日 

「ひびのこづえの品品 たしひきのあんばい」展

近年コスチューム以外にプロダクトの仕事も増える中、今回は「家」を見立てた構成の展覧会を開催しました。家具を中心に、テーブル・椅子・ベッド・お風呂・棚・ラックや絨毯などをデザインし、各企業とのコラボレーションで制作、作品であり商品として実際に販売もしました。アウトドアーメーカーのノースフェイスとはバッグ+ウェアー、帽子+肩掛け、ブルゾン+ポーチなどプラスアルファの機能を備えた服を提案し、メーカーの優れた技術と素材で商品化、水戸芸術館のスタッフユニフォームとしては1サイズでありながらファスナーの開閉によるサイズや表情の変わる服のデザインも提案しました。他に山形の老舗メーカーのオリエンタルカーペットとは手刺し技法による絨毯の制作、京都の(株)細尾とは浴衣の他に陽傘やバッグなども新作として発表し、静岡の祐月とは季節の飾りを制作しました。撮影で制作した衣装は写真と共に、デザインしたスチールフレームで作ったコンテナワゴンに展示をしました。展示作品の全てが購入可能というのも特徴で、長年作り続けているハンカチの他近年のランデヴープロジェクトで企業と商品開発しているひのきのスリッパやタオルウエアの他、衣装のパーツを再利用したバッグなども展示販売しました。再利用の考えでは今回のDMやポスターはハンカチで制作することで会期後も使用できるようになっています。会期中には近藤良平さん、森山開次さんが実際に展示してある衣装を次々に着ていくダンスパフォーマンスや、展示中の巨大なスカートをエコバックにするワークショップなども開催し、たくさんの方々に来場して頂くことができました。

水戸芸術館現代美術ギャラリーにて 2007年8月18日〜10月14日

ひびのこづえ展「体をつつむ 人をつつむ」

福井県にある金津創作の森で展覧会を開催しました。緑豊かな自然の中にある美術館で、その広い自然の空間を生かしオリジナルの布地で作った巨大なドレスが森に出現するインスタレーションをして、館内では約150点余りの作品を展示しました。
初日は5人のダンサーによるダンスパフォーマンスで、展示空間の中でつながった服や巨大な風船の服など展示では着る事が理解しにくい服の構造や人が着ることで変化する様を披露しました。ダンサーが着て踊り脱いで着る行為を踊りに取り込んだパフォーマンスを間近で見た福井の方々から大きな拍手を頂きました。

金津創作の森にて 2006年7月1日.〜8月20日 

ひびのこづえexhibition・・/・・/・・ク

5年ぶりのおおきな展覧会を青山のスパイラル、一階の空間を全て使って開催しました。
ほぼ一年間で出会ったさまざまなジャンルの方々とのコラボレーションで生まれた作品の展示と、4日間限定で展示空間をそのまま舞台に使ったライブパフォーマンスをお届けしました。
NHK「からだであそぼ」の空間が再現された中に、愛・地球博で発表したクリエイティブジャパンのパフォーマンスのための様々な服や、鯖江市国民文化祭のファッションショーのためにオリジナル生地を作って制作した服そして眼鏡、漆の作品、野田秀樹演出「走れメルス」、NHK「にほんごであそぼ」の衣装を展示しました。
パフォーマンスでは、円形の空間に上空から吊されているアコーディオンの様に広がる服や、光る衣装、何人もつながった服などユニークな服を次々に10人のバレーダンサーが着替えては踊りを繰り返し最後には全ての服をきつくして終わる、展示では理解しにくい服の構造や人が着ることで変化する服の面白さを見せることが出来ました。 (2005.11.8〜11.20)

COLORS

上海で日本のファッションを紹介する「ジャパンファッションフェアin上海」の中で「COLORS」のテーマでインスタレーションをしました。モノクロから色に変わる展示で空間には波板のトタンを敷き詰めました。人の細胞からイメージした黒のボーンで作った服、トカゲやサイ、金魚やカイロウドウケツなどの生物シリーズのコスチュームや植物を模した白い帽子にシャツなど、たくさんの作品を展示しました。中国ではコスチューム・アーチストという説明も難しかったのですが始めて見るフォルムの服にとても興味を抱いてくれたようです。(2005.1122〜1125)

第5回有鄰館芸術祭 ファイバーアート美術展「発光する布」出展

桐生市にある200年以上の歴史をもつ有鄰館というところでの展覧会が開催されました。
「発光する布」がテーマになっていて、人の身体からイメージした服のインスタレーションを塩蔵で展示していました。
天使の羽根や内蔵の作品は、どれもオブジェではなく人が身につけるために作られていて、独特の雰囲気のある空間での展示で普段の展示とは違った感じになりました。

2004年9月11日〜23日

spaceB「wardrobe」展

まだ先だと思っていたwardrobe展も12月1日から始まります。大阪成蹊大学芸術学部 総合芸術センターは私も勘違いしていたのですが京都にあるそうです。お待ちがいなくいらして下さい。

ようやく作品の絞り込みもでき後は現場でのインスタレーションにがんばります。今までのエポックになる作品から今年パルコ劇場で上演された三上博史主演「碧ひげ公の城」の衣装も展示します。不思議なコスチュームが並ぶ空間を楽しんで下さい。

12月1日15:00〜17:00から「人と服の関係」と題した公開講座を持ちます。普段しゃべり慣れていないのでうまくまとめられるか心配で映像をたくさん準備して行くつもりです。質問を積極的にしてもらえたら緊張も取れるので宜しくお願いします。申し込み不要の入場無料です。

2003年12月1日(月)〜12月20日(日)の日程で大阪成蹊大学内ギャラリー「spaceB」において「コミュニケーションの<かたち>」vol.8「wardrobe」という個展を開くことが決まりました。このタイトルからも解るように88年からスタートした仕事をテーマごとに取り出し新しい視点で人と服の関係について考える展覧会です。ここではインスタレーション的な展示になる予定ですが、京都のギャラリー・コクトーで発表した新作のフェルトの灯りも展示する予定です。
大阪での個展は久しぶりなので、まだまだ先の話ですが、是非足を運んでみて下さい。

12月1日(3:00〜5:00)には公開講座があります。今までの作品の写真をお見せしながら進めて行きたいと思います。

大阪成蹊大学芸術学部総合芸術研究センター
tel.075-953-1026 mail : irc@osaka-seikei.ac.jp

モダンペット

6月25日(水)〜7月8日(火)に梅田ロフト1Fロフトマーケットで開かれている「MODERN PETS COLLECTION IN LOFT」に参加していました。モダンペットは木のおがくずがぎっしり詰まった、ちょっと懐かしい感じのするぬいぐるみです。私はベアドッグをモチーフに手描きのワンピースを制作しました。
7月21日(月)〜8月4日(月)に札幌ロフトでも展示の予定です。モダンペットやその他オリジナル商品がたくさん並んでいるので、是非遊びに行ってみてください。

HP:http://www.loft.co.jp/

梅田ロフト
TEL:06-6359-0111(代表)


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